どうやったらリィナさんにもっと近づけるんだろう…。綺麗な服? 宝石?

 ……駄目だ……考えつかない……。俺って馬鹿? フツーだと思うんだけどなー……。
 ま、色々と回り道しちゃう時もあるんだけどさ。ホラ、若いし。若いなりに色々体験しとかないとさ。

 ほら、俺そんなに顔悪くないし。それに周りの女の人、かなりレベル高いし。

 いや〜でもリィナさんは難攻不落。
 誘ってもスルッとかわされるし、普段は外でがきんちょ達と遊んでるから声かけられないし、後は女性陣と洗濯とか。

 雨の日とかはアイリちゃんと部屋で姉妹水入らずで色々話してるだろうし、
他では酒場でビクトール相手に酒呑んでたり……いや、しかしビクトール相手に酒で勝つって……。

 まだまだリィナさんの表も裏も知らないなぁ……。
 あとはハイ・ヨーに料理教えて貰ってたり。
 レオナさん、バレリアさん、アニタさん、オウランさん、ハンナさん、ジーンさんとか、大人の女の人達とも仲が良いみたいで……。
 そっちの人達といる方が、何故か更に声がかけられない……。

 大人組は、アイリちゃんと一つしか歳違わないのに、やっぱり色々と体使って、二人を守ってきたから、
同情…というのは…ちょっとちがうのかな? 可愛がわれてる…っぽいのかな? 色々と仲がいいみたい。

 リィナさんも来るべき時は、この城を守り、戦う人。でもお姉様たちといる時は、
本当の年齢に戻ったみたいに、何時もとは違う少女……? みたいな笑顔するんだな。これが。

 何時もの大人っぽい顔もミステリアスで綺麗だけれど、ああいう顔もするんだな〜。可愛い。ぎゅ〜ってしたい。
 ああ…落としたい…落として…

 「誰を?」
 「うわっ」

 綺麗な顔が俺を見詰めてる。見上げる感じで。か……可愛い……。

 「落とすとか何とか……。物騒ね……」

 そしてクスクスと笑う。
 どーやら俺、口に出してたみたい……。へたれにはならないつもりなんだけどなぁ……。

 「珍しく真剣な顔ね、色男さん?」

 笑い声で俺に問い掛ける。……。
 賭けよう。
 シロウさんに教えて貰った賭け根性!
 ええい!

 「……リィナさん、ちょっと静かな所で占ってくれないかな? カードで」

 「いいわよ。あちらに行きましょう? 木陰は気持ち良いから……」

 草地をサクサクと踏み締め、風で揺れる木々から光がリィナさんの後ろ姿を照らす……。綺麗だなぁ……。
 いや、あの後ろ姿も良いけれど……。もっと……こう……。体のラインを……。

 もうちょっと暑くなったら、女性陣とガキンチョは水浴びだから……それに期待すっか。

 「……それで…何を占うの?」

 木の根元に腰を降ろして、リィナさんが言う。封印開放をしてカードをシャッフル。

 「どの女の子との相性?」

 軽く目を伏せて、残酷なセリフを……。リィナさん……貴女との事だよ! くそ〜……。
いやぁ……それにしても長い睫毛だなぁ…。


 「シーナさん?」

 「あ……あー……その。リィナさんとっ!」

 「………」

 沈黙が怖い……。何か言ってくれよ〜。頼むっ頼むから…


 リィナさんが、カードの封印を始める。
 えっ!? マジ? ちょっ…

 あ、あれ……?

 チュッ

 リィナさんが……俺のデコにちゅう……。

 「今は……まだね。目がたっっっぷり泳いでいるから」

 クスクスと笑ってリィナさんが言う。いや……俺はリィナさんが…

 と、思って口に出そうとしたら、女の子達の顔がちらほら……。うーわー……。なっさけねぇ……。
 まだもう少しリィナさんだけに目が止まるまで、心とゆーか、精神的にまだ子供なのかなぁ……。

 ま、ゆっくり攻めるかぁ……。
 と、差し延べられる細い腕。それにつかまって立ち上がり…

 チュッ

 リィナさんのつるんとしたほっぺにお返し。

 「っよーっしゃ! 男になんぞー!」
 拳を胸にドンッと叩く。見上げた空は……快晴っ

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